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ホーム > 歌舞伎・伝統芸能 > ■《インタビュー》 歌舞伎役者 初代 市川右近(改め 三代目 市川右團次)

歌舞伎・伝統芸能

■歌舞伎役者 初代 市川右近(改め 三代目 市川右團次) インタビュー

受け継ぐものと、変わるもの 親子ふたりの襲名披露に向けて

宙乗りや早替りという「ケレン」の妙味を師・猿翁さんに学んできた市川右近さん。
1月に新橋演舞場で行われる、襲名披露公演を控えた今の思いをうかがいました。

 

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PROFILE/市川右近(いちかわうこん) 澤瀉屋。
昭和38年11月26日生まれ。飛鳥流家 元・飛鳥峯王の長男。47年6月南座『天一坊』 一子・忠右衛門で初舞台。50年に三代目市川 猿之助(現猿翁)の部屋子となり市川右近を名 乗る。2017年1月に行われる『壽新春大歌舞 伎』で三代目市川右團次を襲名する。

スーパー歌舞伎から未来の歌舞伎へ
わくわくする舞台を届けたい

「私が〝市川右近〞の名前で舞台に立つのも、福岡・博多座の『十一月花形歌舞伎』が最後。そう考えると、たいへん感慨深いものがありますね」と、にこやかに語ってくださったのは、今年5月に「三代目市川右團次」を襲名すると発表し、大きな話題を呼んだ歌舞伎役者の市川右近さんです。11歳の時に三代目市川猿之助(現・猿翁)さんに弟子入りし、市川右近を名乗ってから約40年。

「このたび襲名する〝右團次〞は、約80年ぶりに復活する関西の大名跡です。私も大阪出身で、名前に〝右〞がついているという点にもご縁を感じますが、何よりも嬉しいのは『ケレン』という共通項なのです」

ケレンというのは、早替わりや宙乗りなどダイナミックな歌舞伎の特殊演出。初代と二代目の右團次さんが得意としたケレンの芸脈を、スーパー歌舞伎などさまざまな試みで現代に受け継ぐのが師匠の猿翁さんです。

「私は日本舞踊の家に生まれ、師匠の芸に憧れて歌舞伎の世界に飛び込んできた人間です。そんな自分が師匠から学んできたことを、今後も芸に生かし、後に続く人たちに伝えていく。それが私の大切な使命だと思っています」


◆「僕がパパになるの?」6歳の長男に伝えたいこと

今回の襲名は市川宗家の(市川)海老蔵さんのお許しを賜り、師匠の猿翁さんはもとより、四代目猿之助さん、九代目中車(香川照之)さんの理解と応援によって実現したものだと右近さん。

「歌舞伎の世界って、とかく『血筋で決まる世界でしょ』と思われがちです。でも私のように、この世界を夢見て修業を重ねた先にチャンスの扉は開かれる。それを見て、この世界に飛び込んで来てくれる若い方が増えたら、これはまた、歌舞伎界の発展のために素晴らしいことですよね」 

来年1月、東京・新橋演舞場で開かれる右團次襲名披露。同時に、今年6歳の長男のタケルさんが二代目市川右近として初舞台を踏みます。

「実は右近というのは、私の本名なのです。そのため『僕がパパの名前になるの?』とまだ多少、混乱しているようですね(笑)」

歌舞伎を観るのは小さい頃から大好きで、特に人気マンガを原作にしたスーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』は、最前列で観るほど夢中になっていたというタケルさん。「やんちゃ坊主ですから、立廻りの稽古が好きですね。でも今年6月の初お目見えで『義経千本桜』に出させていただいた時は、安徳帝という、出番のほとんどをじっとしている役どころ。重たい衣裳とカツラを着け、お化粧もして1時間半、それを約1ヵ月間ですから。6歳としては十二分にがんばってくれたと思っています」。 

そんな親子二人のおめでたい襲名披露であるのはもちろん、新しい年の幕開けを華やかに飾る『壽新春大歌舞伎』。

「宗家の海老蔵さんや猿之助さん、中車さんをはじめ、澤瀉屋の皆さん。師匠のもとで修業してきた仲間たち。そして、大先輩の中村梅玉さん。皆さんと一緒に舞台に立てることは、本当に幸せなことだと感じています」

襲名披露公演では舞台上に当代の人気役者が勢揃いするばかりでなく、梨園の関係者など和服姿の皆さんで客席も大いに華やぐそう。

◆華やかな街に、華やかな芝居 歌舞伎が豊かにする人生

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▲『車引』で梅王丸を演じる市川右近さん

シネマ歌舞伎や劇場中継など、映像でも歌舞伎を楽しめるようになりました。しかし、劇場で観るからこその喜びもあると右近さんは語ります。

「例えば映像は、主役に合わせてカメラが動きますよね。でも実際に舞台をご覧になる時は、舞台の端のほうで演技をしている脇役だったり、きれいな背景だったりと、ご自分なりの見方で楽しむことができます」

他にも、東京なら新橋演舞場、歌舞伎座、国立劇場と浅草公会堂。福岡なら博多座、大阪は松竹座というように、「劇場によっても雰囲気が違います。ご旅行かたがた、いろいろな劇場で歌舞伎をご覧になるのもおすすめです」。

とはいえ初心者には、物語や言葉がむずかしいのでは、という心配も。
「私が初めて歌舞伎を観たのは、小学校3年生でした。師匠の演じた狐忠信(きつねただのぶ)が、鼓の皮になった親を慕って舞い踊る姿を見て、ファンタジーのようで面白いと感じ、魅了されてしまったのです。セリフの意味は分からなくても、純粋な感情として心に伝わるものを味わっていただければいいのではないでしょうか」

かつて「芝居見物」といえば、お洒落をして朝から一日がかりで楽しむものでした。慌ただしい現代ではそれもむずかしいかもしれませんが、「開演前の待ち合わせに、前から気になっていたカフェを使う。幕間に食べるお弁当を、ちょっと奮発してみる。そんなちょっとした『特別感』がその日に観た舞台の思い出に色を添え、人生を豊かにしてくれるのでは」。

長い伝統と新しい試みが、いつも私たちの心を躍らせてくれる歌舞伎の世界。実際に観劇を楽しみ、歌舞伎の奥深さをさらに知るための「小さな旅」に出かけてみてはいかがでしょうか。

※「瀉」の右側は正しくはわかんむりです。
文・山田真理 撮影・齋藤正臣

 

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